トマスワンニャン:富増章成

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戊申詔書(史料)

★第桂太郎内閣のとき

1908(明治41)年

 

「戊申詔書
 朕(天皇=私)惟フニ方今人文日ニ就リ月ニ将ミ東西相倚リ彼此相済シ以テ其ノ福利ヲ共ニス朕ハ爰ニ益々国交ヲ修メ友義ヲ惇シ列国ト与ニ永ク其ノ慶ニ頼ラムコトヲ期ス。

顧ミルニ日進ノ大勢ニ伴ヒ文明ノ恵沢ヲ共ニセムトスル固ヨリ内国運ノ発展ニ須ツ戦後(日露戦争の後)日尚浅ク庶政益々更張ヲ要ス(今まで緩んでいたことを改める)。宜ク上下心ヲ一ニシ忠実業ニ服シ、勤倹産ヲ治メ惟レ、信惟レ義醇厚俗ヲ成シ華ヲ去リ、実ニ就キ荒怠相誡メ…

 

日露戦争の勝利により、国民は目標を失い、価値観の多様化を生んだとされます。そこで、自由主義的な「思想の悪化」を対策として、「戊申詔書」が出されたと考えられます。

虚飾を戒め、上も下も心を一つにして、勤労に励み、国府の増強を目指すことを呼びかけています。

地方改良運動を展開します。