トマスワンニャン:富増章成

歴史や思想を知っておくと便利です

井上準之助のお話

以下

蔵相井上準之助が主張していることを

現代風に翻訳

 

金の輸出禁止(1917)のために、日本の経済は不安定になってますから、はやく金本位制にもどさなければならないのです!

★金解禁とは、金輸出輸入解禁のことで、金本位制復帰です。

 

(このあたりで、けれども今の状態だと、金解禁はできないんです…用意がいるんですよ。みたいなことを言う)

 

政府は財政を緊縮します。

その態度を国民がみて、「みんな節約しよう!」って言います。

みんなが節約するから物価が下がるんですよ。

外国から物も買いませんからね。輸入が減りますよね。

そうすると、為替相場がずっと上がってくるんですよ。

だって、外国が日本のものを買ってくれるんですから「円ほしい〜!」っていうでしょう。そうすると円高になるんですよ。

 

(この辺で、また同じようなことを言う)

 

今日、日本の経済界は不安定であります。かかる時期に金解禁の準備として、政府は財政を緊縮し、国民一般は消費を節約したならば、物価は下落して一層不景気をもち来すこともありましょうが、しかしながら今日の状態は、全く先の見えぬ不景気であります。吾々はどうかして之を打開しなければできぬのであります。

 

いや、財政緊縮して、国民が節約したら、物価が下落して、一層不景気になる

ってちゃんと言ってるよ。

で、ちゃんとそうなっているのです。

でも金本位制じゃなきゃだめだし、

旧平価(100円=金75グラム=49.85ドル)

円高で解禁してしまったんですね。

 

この井上準之助さんの金本位制のこだわりは半端ではないのです。

昭和恐慌きても、それでも金本位制は正しいと主張していたそうです。

犬養毅内閣で金本位制やめたら、文句を言っていたらしい。

 

そして、血盟団事件で…。