トマスワンニャン:富増章成

歴史や思想を知っておくと便利です

最初からややこしい日本史、あと日本はどうなる?

日本史という一冊の教科書に、

地質と考古学の話から、戦後まで詰まっているので、けっこうややこしいと思う人が多いようです。

 

最初の方が面倒くさいらしいので、

簡単にまとめておきます。

 

大陸とつながっていたとき‥更新世

島国になったとき(日本列島形成)‥完新世

縄文土器の時代(縄文時代

弥生土器の時代(弥生時代

土師器(はじき)の時代(古墳時代)←ヤマト政権

弥生土器の続きが土師器です。

古墳時代の後期に、須恵器(すえき)が出てきます。

 

水稲耕作で分けると、縄文と弥生がごっちゃになるので注意しましょう。

縄文時代水稲耕作‥板付遺跡(福岡)、菜畑遺跡(佐賀)

弥生時代水稲耕作へ

 

以下のようなざっくりとした分け方も考えてみましょう。

・先土器時代が旧石器時代更新世(大陸と地続き)

縄文時代新石器時代完新世(日本列島形成・島国になった)

・弥生・古墳時代が青銅器・鉄器(金属器)時代

 

ところで、社会学では、共同体や社会構造・生産などから、原始社会を概念的に考えます。社会学的には、縄文時代は、石器や骨角器を主要な生産用具として用いて、狩猟・漁猟・採集と、一部で原始的農耕を行い、血縁的な原始共同体を社会構成の基本としていたととらえます。

 

この「共同体」という概念が重要で、弥生時代の共同体、古墳時代の共同体、飛鳥時代の共同体、奈良時代の共同体、平安時代の共同体、鎌倉時代の共同体‥‥とずっとたどってきて、現代の共同体を考えると、歴史がわかりやすくなります。

 

例:古墳は大王と豪族の連合的な共同体が視覚化されている

  中世の惣(村)の共同体は、闘争につながる(一揆

  戦前の天皇制での共同体と戦後の民主化での共同体の急激な変化を比較する

とかいろいろ考えましょう。

★もちろん、理屈ばっかりじゃなくて暗記をしてね!

 

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⭕️ここからは受験とは関係ない話(大学生・社会人向け)

さて、歴史的な古い社会には血縁的共同体がありましたが、

果たして、現代の共同体は血縁的共同体と言えるでしょうか。

 

あるいは、地縁的共同体なのでしょうか。

 

共同体はもしかすると解体しているような‥。

ネットで繋がった、薄い共同体があるだけなのかもしれません。

 

それに対して、諸外国は宗教や人種、世界に散らばったコミュニティで繋がっているので、日本人はヤバい‥?日本語でつながっているだけ。

 

だとすると、AI翻訳機で日本語障壁が崩れた時が、日本の崩壊なのか。

 

日本語障壁を守るには、外国人が理解できないような、むっずかしい歴史学社会学・哲学・宗教で日本語を守らなければいけないのかも。

 

などなど‥。

 

このように、

社会学的・哲学的に歴史を読み直していくと、未来の日本が見えてくるわけです。

 

つまり、縄文時代より、私たちの生きる現代の方が共同体が崩壊している可能性があるので、日本の未来に危機が生じているとも考えられます。

 

2030年問題(3人に1人が65歳以上になる年)が近づいてきていますが、もうそろそろ日本人が、今まであまり興味を持たなかった社会学・哲学に目覚めるべき時期が来ているのかもしれません。

★2030年問題とは、いわゆる団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年問題に続き、2030年には日本の人口の3人に1人が65歳以上になると想定されることを含みます。 また、少子化による生産年齢人口の減少も推計されています。