トマスワンニャン:富増章成

歴史と思想をくっつけるとちょっと便利

司馬江漢『不忍池図』銅版画ではたりない?

「日本史探求」P203の記述が微妙に変わってますね。

 

「…江戸で銅版画(どうばんが)を始めた司馬江漢(しばこうかん)、銅版画や油絵を描いた陸奥須賀川の亜欧堂田善、秋田で独自の洋風画(秋田蘭画)を創始した小田野直武(おだのなおたけ)らが知られる」

 

とあります。

 

早稲田の文学部(2023年度)では、司馬江漢の選択肢問題で、「白河藩松平定信に仕え、須賀川銅版画工房を営んだ」という誤り選択肢が出ています。

これは、「日本史探求」では思いっきり書いてあるわけですが、旧課程(B309)ではきびしいです。

ちょっとずるい問題かもしれません。

 

しかし、山川の用語集に、亜欧堂田善は「白河藩松平定信に仕え」とあり、司馬江漢のは「日本銅版画を創始」とあります。

 

フレーズで選ぶと、白河藩松平定信に仕え」を消去することになります。

 

パーフェクトを狙いたい人は、山川用語集までやりましょう。

 

赤本の正誤問題で、どうしても解けないようなものが出てきたら、用語集の説明のところを目を皿のようにして見てみることです。

たいていは、答えが書いてあります。

 

ただ、コスパ的に、そこまで日本史をやるのかという時間的問題もあるので、まずは、基礎的なことをおぼえた方がいいですね。

 

★ちなみに、小田野直武は、『解体新書』の挿絵で出ることになっていますが、たまに『不忍池図』も出るから注意です。

司馬江漢は、眼鏡絵用銅版画の『不忍池図』です。

余裕があったら用語集を参照しましょう。