山川出版社の詳説日本史より
P73
本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ)
神は仏が仮に形をかえてこの世に現われたもの(権現)とする思想で、のちには天照大神を大日如来の化身と考えるなど、それぞれの神について特定の仏をその本地として定めること がさかんになった。
★御霊会も復習しましょう。
P116
なお、旧仏教各宗のもとでは古くからの山岳宗教と結びついた修験道が広(→ p.66) くおこなわれた。また神仏習合の考えが広がるとともに、鎌倉時代末期に (→ p.57) なると、鎌倉仏教の影響を受けた独自の神道理論が、伊勢外宮の神官度会(わたらい)家行によって形成され、伊勢神道(度会神道)と呼ばれた。
度会家行は『類聚神祇本源』を著し、従来の本地垂迹説(→p.73)と反対の立場に立ち、神主として仏を従とする神本仏迹(しんぽんぶつじゃく)説をとなえた。