トマスワンニャン:富増章成

歴史や思想を知っておくと便利です

朱子学とは?

江戸時代において、朱子学は幕府の官学として発展しました。

儒官の林羅山は、以下のように説いています。


……天は上にあり、地が下にあるのは天地の決まりである。この天地の決まりを人は先天的にもっているのだから、あらゆることについて上下や前後のあり方としてとらえられるのだ。この心を世界全体におしひろめれば、君臣や上下関係、人と人の関係が乱れることはないだろう。(『三徳抄』)

 

 林羅山は、五常(仁・義・礼・智・信)がすべて天から与えられる物であると考えます。自然から類推すれば、人間関係もよくわかってくるというのです。たとえば、雨は上から下に降ってくる。同じく、人間にも上下関係がちゃんとあるのだと。

 

これを「上下定分の理」といいますが、

入試的には

大義名分論

がよくでます。

 

後醍醐天皇宋学朱子学)、江戸の朱子学でよく出ます。

 

 

 

一方、日本陽明学の祖といえば中江藤樹です。


 藤樹は大変に学問が好きで、四書(『論語』『孟子』『大学』『中庸』)をなめるように読み込みましたが、どうやら、朱子学の学者が口先だけで行動がともなっていないように思えてきました。

 

特に試験に出るのは、

知行合一

です。

 

幕府は朱子学を重んじますが、

陽明学はあんまりウケがよくなかったようです。

↓こちらの本にも書いておきました。